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2010年02月04日

「京都モノづくりの殿堂・工房学習」で授業を行いました

村田機械株式会社

2010年2月4日、京都市が小学生を対象に実施している「京都モノづくりの殿堂・工房学習」で、ムラテック・村田機械の企画した授業「カラクリを作ろう!」を初めて開催しました。

授業では当社オリジナルの教材を使用。子どもたちがカムやリンクなど基本的な機構(=カラクリ)を調整し、「ピンポン玉を運ぶ機械」を完成させるものです。機械メーカーとして、子どもたちに「機械の面白さ」を伝えたいとの思いを込めて製作しました。

この日、工具を使ってカラクリの調整に取り組んだのは、京都市立納所小学校の4年生51名。授業中は歓声が絶えず、授業後には「将来モノづくりの会社で働きたい」など嬉しい感想をいただきました。

モノづくり体験に目を輝かせていた子どもたちの姿は、モノづくりの楽しさ・魅力を次世代に伝えていきたいと願う私たちムラテック・村田機械にとっても大変貴重な体験となりました。

カラクリを作ろう!_村田機械「モノづくりの殿堂工房学習」

まずは模範実演。ちゃんと調整された機械がどんな仕事をするのかを見てもらいます。
左側の青い服の社員たちは、「現役技術者のプライド」をかけて成功させるべく、緊張した面持ちです。

カラクリを作ろう!_村田機械「モノづくりの殿堂工房学習」

続いて4~5名のチームに分かれて実習がスタート。
子どもたちの真剣なまなざしにドギマギしながらこれからの作業を説明します。

カラクリを作ろう!_村田機械「モノづくりの殿堂工房学習」

カラクリ装置は正しく調整しないと上手にピンポン玉が運べないようにしてあります。
動かしてみて、おかしいところを見つけ、どうしたらよいのか考えなければなりません。
それなりに複雑な機構のため、一人ではできません。友だちと協力することが、成功の鍵です。

カラクリを作ろう!_村田機械「モノづくりの殿堂工房学習」

子どもたちは正しいカムの組み合わせや、長穴の位置を探します。
ネジをしめたり、チームで役割を分担したり、意外にテキパキ作業を進める子どもたちに、技術者のお兄さんもビックリです。

カラクリを作ろう!_村田機械「モノづくりの殿堂工房学習」

それぞれのチームで調整がうまくいくと、他のチームのカラクリ装置とつなげます。
ピンポン玉を運ぶだけなのにみんな大興奮。やっぱり自分たちで作ったものがちゃんと動くと嬉しいものですね。

「カラクリ装置」ができるまで
村田機械「カラクリ装置」

これが「工房」学習のために製作した「カラクリ装置」です。左から順に、「カム」、「リンク」、「ギア」の動きが学べる装置となっており、それぞれがうまく調整できていれば、3台を連結した時に、ピンポン玉を上手に運ぶことができます。

村田機械技術士会村田機械技術士会

カラクリ装置を設計したのは、「村田機械技術士会」に所属する有志の技術者たち。普段は紡績機械やロボットなどの設計、開発を行っている技術者たちが就業時間後に集まり、「どうすれば子どもたちが喜ぶような面白い動きになるか」「子どもたちが怪我せずに安全に挑戦できるためには、どこを調整してもらえばよいか」など、童心に返りながらも厳しいプロの目で作り上げました。

村田機械開発生産課村田機械開発生産課

技術者の図面をもとに部品を製作して装置を組み立てたのは、「村田機械開発生産課」のメンバー。普段から技術者と連携して産業機械の試作モデルをはじめ、さまざまな特注品をすばやく作る“モノづくりのプロ”たちが、製品と同じように心を込めて製作した一品モノです。

村田機械デザインチーム村田機械デザインチーム

「折角なのでストーリー性のある楽しいデザインを」と腕をふるったのは、「村田機械京都R&Dセンター/デザインチーム」のメンバー。普段の当社製品ではまずお目にかかれないタコやクラゲ、ホタテやイルカを散りばめ、カラフルに仕上げました。

「京都モノづくりの殿堂/工房」は、2009年2月に京都市が開設した小学生向けの教育施設です。京都が優れた伝統を受け継ぐモノづくり都市であることを理解するとともに、モノづくりに携わる人びとの知恵や工夫、情熱に触れることで、子どもたちが自分の将来や夢について考えを深めることを目的にしています。

村田機械は、この「京都モノづくりの殿堂/工房」事業に賛同し、「殿堂」の企業展示や、教科書副読本「京都モノづくりものがたり」の制作、「体験工房」の学習プログラム作成などに参加・協力しています。

「殿堂」では、当社会長・村田純一の留学時代から、村田機械が世界的な機械メーカーへと成長するまでの挑戦を紹介しながら、モノづくりが国境や民族、宗教の違いを超えて人びとの生活を豊かにできること、だからこそ使命感を持った高い技術力は世界中で歓迎されることを、子どもたちへのメッセージとして展示しています。

「工房」では、機械メーカーとして「メカ」にこだわりながら、子どもたちにモノづくりの楽しさを伝えられる学習プログラムと教材を半年かけて開発しました。村田機械では、京都市教育委員会と連携しながら、この授業を実施していきたいと考えています。

※「京都モノづくりの殿堂」は小中学生を対象とした教育施設のため、通常一般公開はしておりません。

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