第37期

曽和義幸さん

英国オックスフォード大学
(名古屋大学大学院 工学研究科 マテリアル理工学専攻 特別研究員)
2006年4月~2007年3月

私は2006年4月より1年間、英国のオックスフォード大学クラレンドン研究所における研究生活を送るにあたり、村田海外留学奨学会にご支援いただきました。Richard Berry博士の研究室において、生体内で機能する分子の動きを計測するための新しい顕微鏡の開発およびその応用について研究し、充実した日々を送ることができました。

オックスフォード大学はイギリスの首都ロンドンから北西に90 kmほどの距離に位置するオックスフォード市にあります。大学は独立に運営されている39のカレッジから構成され、カレッジ内の同じ建物に教職員と学生が住み教育を行うという独特のシステムを採用しています。少人数で密な教育を行うチューター制度があり、研究面で優れているのはもちろんのこと、教育にも力を入れている印象を受けました。

クラレンドン研究所は物理学を研究する研究室が集まっているのですが、私が所属していたBerry研究室は生物と物理の境界領域を研究対象にするグループに属していました。毎週金曜日に開催される合同セミナーでは各研究室の研究成果が報告され、また外部の機関からの招待講演も数多くあり、幅広い情報を得ることができました。常に最新の情報が行き交い、研究室間では共同研究が頻繁に行われる非常にアクティビティの高い環境に身をおけたことはとても幸せでした。

最後になりましたが、このような貴重な機会をご支援下さった村田海外留学奨学会に厚く御礼申し上げます。村田海外留学奨学会の益々のご発展をお祈りし、今後も多くの方々が海外での研究を楽しまれることを願っております。