第34期

島田幸典さん

英国シェフィールド大学政治学部
(京都大学大学院 法学研究科政治学専攻 助教授)
2003年8月~2004年8月

私は2003年9月から英国のシェフィールド大学政治学部で研究に従事しました。在外研究には渡航費は勿論のこと、研究設備の使用・図書等の購入・学会参加等様々な出費が必要になりますので、奨学会のご助力は非常に心強いものでした。

しかし単なる物質的援助以上に有り難かったのは、きめ細かく融通性の高いサポートでした。研究計画や予算は、研究の過程でしばしば変更を余儀なくされるものです。じっさい私もヨーロッパを多角的に見つめるべく、二年目には研究拠点をオーストリアのウィーン大学に移しましたが、奨学会の事務局にはEmailでのやりとりを通じて私の希望に耳を傾け、新しい環境での再出発を側面支援して下さいました。

この二年間、西欧のほぼ両端に位置する二つの都市で歴史や文化、社会の対照的なありように触れる一方、統合の進展に伴う欧州の変容を目の当たりにしたことは、比較政治学を専攻する私にとってかけがえのない経験でした。

貴重な機会を活用する上で不可欠の助力を与えて頂いた村田海外留学奨学会には、改めて感謝の念を申し上げたいと思います。