第36期

浜本隆二さん

英国ケンブリッジ大学 腫瘍学部
(東京大学医科学研究所 助手)
2006年1月~2007年12月

私は村田海外留学奨学会第36期生として、2006年1月から2年間、英国ケンブリッジ大学 腫瘍学部で、Sir Bruce Ponder教授の指導の下、ヒストンメチル化異常によるヒト発癌発症に関する研究に従事しました。

ケンブリッジ大学がある英国ケンブリッジ市はロンドンから電車で1時間弱の距離にある緑豊かな学園都市です。ケンブリッジ大学は31のカレッジから成るカレッジ制を採る大学で、2008年に創立800周年を迎えた大変伝統ある大学です。街のいたるところに歴史的建造物が点在しており、重厚・荘厳でアカデミックな雰囲気が常に感じられる、勉学を行う上においてはとても理想的な環境でした。

私の指導教官であったPonder教授は、乳がん研究における世界的権威で、2008年にエリザベス女王からナイトの爵位を授与されました。大変人間的に立派な方で、騎士道に基づく“fairであること”を重んじ、研究以外の面でも非常に多くのことを学びました。Ponder教授が所長を務める研究所の記念式典にはエリザベス女王も参加され、研究室で女王とお会いする機会を得ました。ケンブリッジ留学により人生においてかけがえのない、多くの貴重な体験をさせていただきました。

留学に際しまして、村田海外留学奨学会事務局の方々には本当にお世話になりました。私が留学した時期は英国ポンド・欧州ユーロが高騰していた時期で、留学生にとって厳しい時期であったにもかかわらず、経済的なことを一切心配せずに勉学に専念できましたのは、全て村田海外留学奨学会のお陰でありますと、この場を借りまして心より御礼申し上げます。今後末長く奨学会が発展し、引き続き多くの若い方達が海外で貴重な体験をされることをお祈りいたしております。