第52期

山口尚人さん

米国 ワシントン大学 セントルイス校
(東京大学 理学部 生物情報科学科 4年)
2021年8月~2023年7月

私は、2021年8月から米国・ワシントン大学セントルイスに博士課程学生として留学しています。2021年から2年間、第52期奨学生として村田海外留学奨学会に支援を頂きました。現在、Samantha Morris Labにて、幹細胞生物学・発生生物学分野の研究課題である「ダイレクトリプログラミングなどの細胞運命決定の仕組みの解明」を目指して、合成生物学・ゲノミクスのアプローチを用いて、細胞系譜追跡の実験技術の開発をおこなっています。

私が留学を志した理由は、優れた研究環境に身を置きたかったこと、また海外で長期間生活する「留学経験」に憧れがあったことです。大学3年生の際に、現在の指導教官の論文を読み興味を持ち、その研究室で是非研究したいと考えるようになりました。現在、所属研究室では、自分が当初から期待していた通り、自分の興味に合致する研究テーマに取り組むことができ、周りの優秀なポスドクや大学院生の助けを存分に得て、多くのことを学ぶことができています。今年、博士課程進学前から手伝っていた仕事を、共著論文としてNature Biotechnology誌に発表することができました。現在は、自分自身の研究プロジェクトを進めていますが、上手くいくことも、いかないこともあり、日々頭と身体を使って、問題解決に取り組んでおり、研究の醍醐味を味わうことができています。

研究以外では、Happy Hourと呼ばれるソーシャルイベントや、学生主体のセミナーに頻繁に参加し、友達とご飯を一緒に食べて、お喋りをして、楽しく過ごしています。このように、同じプログラムやDepartmentの学生らと交流する機会が多くあるのは、日々の生活に彩りを与えてくれるだけでなく、文化交流的な意味でも貴重な機会です。また学校外ではよくサッカーをしていて、indoor soccer(6vs6の室内サッカー)のプロチームでプレーしています。このように研究以外でも非常に充実した生活を送ることができています。

まだ2年しか経っていませんが、留学をして本当に良かったと心から感じています。この報告書を書くにあたり、自分が村田海外留学奨学会への出願書類に書いた内容を見直しました。そこには、「海外留学は、トップレベルの環境での経験を可能にし、研究者として成熟するばかりか、人間として成長するためのチャレンジングで欠かせない機会であり、若いうちに海外で研鑽を積むことを強く希望する」と書いてありました。そして、留学してからの2年を振り返ると、自分が望んでいたような留学生活を送れていると強く実感しています。日々多くのことを学び、チャレンジングな経験をすることができているのは、村田海外留学奨学会のご支援のおかげです。残りの博士課程期間を存分に楽しんで、自分が目標とした研究成果を残せるように頑張りたいと思います。

最後になりましたが、留学を支援して頂いた村田海外留学奨学会に心からの感謝を申し上げます。生活費や渡航費等はもちろん、教材費のサポートのおかげで、気兼ねなく興味のある分野の書籍を買うことができ、そこから研究アイデアを大いに得ることができましたし、日々の学びにも非常に役立っています。貴奨学会には選考プロセスから良い印象を持っていましたが、実際に支援を頂くことになってからも事務局の方々がとても良くして下さり、素敵な方々が運営されている奨学会だと実感しました。これからも多くの人が、貴奨学会からの支援を受けて素敵な留学経験を得られることを期待しています。