パンチプレス金型

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技術情報

パンチ・ダイの材質

プレス打抜き加工の金型は目視で確認できない微細チッピングから進行して摩耗となります。 そのチッピングに対する靭性を高めて総合的に長寿命となる改良鋼を当社では標準採用しています。

  • 一般ダイス鋼 :SKD11(冷間金型用合金工具鋼) 板金加工用金型に使用される合金工具鋼の中で代表的な材料ですがステンレス鋼板には不向きです。
  • 一般ハイス鋼 :SKH51(高速度工具鋼、溶製ハイス鋼)ハイス鋼の中で最も一般的な材料で、耐摩耗性を上げ" ステンレス鋼板の様に材料硬度が高くて微細チッピングしやすく靭性を必要とする場合に向いています。
説明図

村田標準ダイス  : 改良ダイス鋼 (1993年から標準採用)

SKD11を靭性重視で改良した材料で、微細チッピングも生じにくく総合的に長寿命となりステンレス鋼板にも気にしないで御使用戴けます。SKH51相当以上の靭性があり条件によりSKH51より長寿命です。ダイス鋼系ではサブゼロ処理を行っています。サブゼロ処理は、焼き入れ後の鋼の組織にある残留オーステナイトがマルテンサイトに変わる際におこる寸法の経年(経時)変化を無くす為に焼入れ直後に -80゜C 程に急冷して残留オーステナイトを減少させる処理です。

村田標準ハイス  : 改良ハイス鋼 (1995年から標準採用)

SKH51の改良鋼で、靭性・引っ張り強さ・圧縮強さ・曲げ強さ・疲労強さが高く総合的に長寿命です。一般的に使用される粉末ハイスより靭性が高いものです。

村田標準マトリクスハイス鋼

板厚3mm以上のSPHC黒皮材(表面硬度高いもの)・SUS等で欠け・割れによる短寿命の場合に有効で、耐摩耗性は劣りますが靭性を最重視した材料です。又、成形のフープ型パンチなど刃先が欠けやすい形状の総合寿命を高める場合にも有効で、フープ型パンチには標準採用しています。 価格は村田標準ハイスと同じレベルです。

村田標準粉末ハイス鋼

粉末ハイスの中から村田標準ハイスより耐摩耗性を落とさないで靭性を最大限高めて長寿命になる材料を採用しています。薄板加工・アルミ材等の衝撃荷重が少なくチッピングがおきにくい加工の場合には効果が望みにくい事もある為注意して下さい。価格は村田標準ハイスより高くなります。

材質の適用

御注文の際に材質指定がない場合、ダイとスタイル114・112ツールは村田標準ダイス鋼になりバルカ ンツール・板押えツール・マルチツールは村田標準ハイス鋼になります。御希望される内容によりマトリクスハイス鋼・粉末ハイス鋼の適用の考慮が必要になります。夫々の鋼の中に特徴をもった種類がありその中でパンチング加工に適した鋼を採用しています。気になる事等の御相談に応じますので気軽に連絡して下さい。
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