研究開発本部の事業開発センターは、プラットフォーム技術の強化を担う技術開発センターと共に製品化・事業化を推進します。
フィラメントワインダーは、炭素繊維やガラス繊維を巻き付けることで、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)やGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)を自動成形する装置です。燃料電池車の水素タンクをはじめとする高圧容器など、軽量かつ高強度が求められる成形体の製造装置として、近年その需要が拡大しています。
当社のフィラメントワインダーの最大の特長は、従来の単給糸方式とは異なり、多給糸方式を採用している点です。これにより、生産性を大幅に向上させるとともに、設計の自由度が高く、耐久性に優れた成形体の製造が可能となりました。
さらに、小径タンクから大径タンクまで対応可能なラインナップを取り揃えており、多様な成形体の生産ニーズに柔軟に対応します。
なお、当社のフィラメントワインダーに採用している多給糸方式は、複数の糸を交差させながら紐を組み上げる、京都の伝統技術「組紐技術」を応用した独自のブレイディング技術を改良・発展させたものです。
今後も、航空宇宙、自動車、医療分野など、成形体の活用がますます広がると予想される多様な分野に向けて、多給糸フィラメントワインダーをご提案します。
繊維機械事業部の糸を操る技術を活用し、92年から京都の伝統産業である組みひもの技術を応用したブレイダーの開発に取り組んできました。しかしブレイディングの技法では扱える糸量が少なく生産効率に限界があったため、より糸量を多くした生産方式を検討しました。そこからの開発主体は研究開発本部となり、水素タンクへの活用を想定した開発に着手します。そして2005年にフィラメントワインダーが完成。多給糸の強みを生かした生産方式で、他に比べ、圧倒的な生産効率が特徴です。
「It's Navi®(イッツナビ)」は搬送台車等の自律移動走行を実現する制御システム(Intelligent Transfer Navigation System)。当社の独自開発による自律移動走行制御システム製品の総称です。
本製品に搭載されている主な機能は、自律走行させたい経路を事前にオペレータが手動で走行させ、経路を記憶させることにより、その走行軌跡と走行速度、走行条件等を再現しながら自律走行することを可能とするもので、既存の搬送台車等に搭載することで、自律走行・移動が可能となります。
人やモノの出入りが多くある動的環境下でも安定した走行性能を維持し、自己位置推定と障害物回避を両立します。
またIt's Navi Link(クラウド)上で、走行状況をモニタリングするとともに、日常の環境変動を監視しており、環境変動が顕著になれば、環境地図を随時更新することにより、環境地図を作成し直すことなく、長期的に安定して走行を続けることが出来ます。
GPSが届かない屋内でも、独自のマッピング技術とセンサデータにより正確な位置把握を実現。屋外から屋内への移動もスムーズに切り替え可能であるため、屋内外問わず、自由度の高い移動や搬送が可能となります。
多様なロボットプラットフォームと組み合わせ、物流・警備・清掃など幅広い用途で活用できます。
施設側に手を加えることもなく、実作業者による簡易なマッピング作業のみで自律移動を可能とします。
ムラテックは、要素技術開発の一環として、2001年から自律走行ロボットの開発に取り組んできました。自律移動ロボットに必要なセンシング・画像処理・通信・走行機構・制御など各種要素技術開発に注力しました。中でも、ロボットに搭載した位置センサなどの情報を統合した自己位置認識技術は、その後のサービスロボット開発へと発展し、「自律走行ロボット」の事業化を目指すこととなりました。
2002年 | ロボットサッカー大会「RoboCup」への挑戦 | ![]() |
2005年 | サービスロボット初号機「KEITA」完成 | ![]() |
2006年 | 全方向移動自律搬送ロボット「MKR-003」の開発 | ![]() |
2008年 | 車椅子の衝突回避実験 | ![]() |
2011年 | 院内走行テスト | ![]() |
2014年 | 自律走行式 ロボット床面洗浄機 | ![]() |
2015年 | 情報案内ロボット | ![]() |
2016年 | ルームサービスロボット | ![]() |
2016年 | 病院内薬剤トレー自動搬送システム | ![]() |
2017年 | ルームサービスロボット | ![]() |
2021年 | ゴルフ練習場向け 自律走行式集球ロボット | ![]() |