環境マネジメント
ムラテックグループは、地球環境問題が豊かな社会にとっての重大な脅威であると認識し、事業活動と製品およびサービスの両面から、持続可能な社会に貢献します。
当社は以下の方針を定め従業員に周知し、環境課題の解決に向けて取り組みます。
ムラテックグループでは、環境理念のもと環境負荷低減の取り組みを積極的に推進し、環境パフォーマンスの継続的な改善を行うため、マネジメントシステムを構築しています。
国際標準化機構(ISO)の環境マネジメントに関する国際標準規格である「ISO14001」を取得し、環境マネジメントシステムを構築し運用することで環境関連法令を遵守し、パフォーマンスの継続的改善に取り組んでいます。
本社、吉祥院事業所、犬山事業所、伊勢事業所、ムラテックメカトロニクス株式会社 滋賀事業所・大分工場、村田ツール株式会社 美濃加茂工場、ムラテックCCS株式会社 主要拠点
温室効果ガス排出量の削減
ムラテックグループでは「温室効果ガス削減」の取り組みとして、「再生可能エネルギー由来電力の導入」「効果的なエネルギーマネジメント(省エネ化・創エネ化・生産効率化)」で事業活動におけるCO2排出量の削減を進め、社会の脱炭素化と持続的な発展に貢献します。
2030年目標 | 2024年3月期 実績 | |
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CO2排出量 | 総量 18%削減 (2018年度3月期比) |
総量 8%削減 |
2030年目標および実績値の対象は、本社、犬山事業所、伊勢事業所、加賀工場、ムラテックメカトロニクス(株)滋賀事業所・大分工場です。
生産設備や空調設備のうち、最新の設備と比較してエネルギー効率の低いものについては段階的に入れ替えを行い、事業所・工場の省エネルギー化を進めています。
部品の接合において高温が必要になる銅ろう接を廃止してレーザー溶接に変更するなど、製造工程の見直しを行うことで、より効率的なエネルギー使用に努めています。
電力の使用に伴うCO2排出量削減のため、2025年3月期にムラテックメカトロニクス(株)大分工場で太陽光発電設備を導入しました。今後、他の工場でも導入の検討を進め、環境目標の達成に向けて取り組みます。
資源循環と汚染防止
ムラテックグループは、資源消費の抑制、使用済み資源の再利用・再資源化などの取り組みを通じて、環境負荷を低減します。生産時の水使用、化学物質の使用、および製品廃棄時における廃棄物の削減、再資源化率の向上により、資源を効率的に活用し資源循環と汚染防止に配慮した事業活動を行います。
2030年目標 | 2024年3月期 実績 | |
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廃棄物排出量 |
総量 5%削減 (2018年度3月期比) |
総量 1%増加 |
2030年目標 | 2024年3月期 実績 | |
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水使用量 |
原単位 3%削減 (2018年度3月期比) |
原単位 76%削減 |
2030年目標 | 2024年3月期 実績 | |
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VOC排出量 |
原単位 3%削減 (2018年度3月期比) |
原単位 26%削減 |
2030年目標および実績値の対象は、本社、犬山事業所、伊勢事業所、加賀工場、ムラテックメカトロニクス(株)滋賀事業所・大分工場です。
犬山事業所で主に工作機械事業部向けの部品加工を行う工作部では、塗装工程において溶剤塗装を減らして粉体塗装の割合を増やすことにより、化学物質(揮発性有機化合物: VOC)の使用量を削減してきました。さらに溶剤塗装に使用する塗料についてもVOC を含有しない環境配慮型塗料に切り替える取り組みを進めています。
ムラテックメカトロニクス 滋賀事業所では、樹脂成形工程で排出される廃棄樹脂をリサイクルする取り組みを進めています。排出された廃棄樹脂は、外部のリサイクル会社に回収を委託しています。回収後の廃棄樹脂は工業製品などに再生され、活用されています。
環境配慮型製品の開発
ムラテックグループは製品を通じた脱炭素社会の実現に貢献するべく、環境性能に優れた製品の開発と提供に継続して取り組みます。当社のCO2排出量(Scope1・2・3)のうち、繊維機械事業部、工作機械事業部、L&A事業部、クリーンFA事業部、情報機器事業部の販売した製品のCO2排出量が9割を占めています。そのため、当社の販売する製品の省エネルギー化、および製品の能力向上を通じた環境負荷低減を目指し、環境配慮型製品の開発に取り組んでいます。
クリーンFA 事業部の主要製品であるOHT(天井走行搬送台車)システムでは、消費電力のうち非接触給電システムの給電線からの熱損失の割合が大きいため、消費電力低減に大きく寄与する給電線の熱損失削減をテーマに開発を実施しました。省エネルギーの実現と同時に、お客様の工場の既設の設備にも増設が可能で、台車の搬送能力は維持できるよう現状と同等以上の電力を供給できるシステムを開発しました。導入事例も徐々に増えてきています。
繊維機械事業部の自動ワインダー「AIcone」では、製品の省エネルギー設計に加え、工場の製造工程でも環境負荷削減に取り組んでいます。設計段階では、消費電力の大きいブロワーの制御改善をはじめ、さまざまな制御の最適化や装置の効率化を行った結果、生産単位当たりの電力を前機種比で5%低減しました。製造工程では、グループ内の切削加工で発生した鉄の端材や切粉を再利用し、自動ワインダーの主要部品である「ドラム」の鉄材料の60%にリサイクルした鉄を利用しています。
伊勢事業所では、製品出荷時の梱包材を木箱から段ボールへ切り替える取り組みを行っています。これまで海外への出荷品はほぼすべて木箱梱包でしたが、木箱の材料となる森林伐採の削減、梱包重量の減少によるトラック輸送時のCO2 排出量削減、梱包材のリサイクル率向上を目的に、段ボール梱包の採用を進めています。
情報機器事業部では、開発・設計・原材料調達・製造・流通・使用・廃棄の各段階において、環境に配慮した活動に取り組んでいます。この活動のさらなる推進のためには、お取引先様との協力による環境保全活動の強化、および調達活動における環境負荷の少ない原材料やサービスを優先的に調達していくことが必要不可欠と認識し、「グリーン調達ガイドライン」を策定しています。