従来の地上一次型リニアモータを用いた搬送システムは、長大な一次側コイルを連続配置する構造を採用しており、設備コストや設置スペースの制約が大きく、レイアウトの自由度も低いという課題がありました。
上記の問題を解決するために、柔軟性と効率を両立する新しい搬送技術として離散配置リニアモータ(LSM)が開発されました。
本技術では、地上側に配置されたリニアモータを搬送経路に沿って間欠的に配置し、移動体(台車)が必要な区間ごとにモータを使いながら走行します。
地上側リニアモータの位置関係は、統合リニアスケールによる共通の座標系で管理されており、台車がどの位置にあっても連続的に把握できます。
さらに、各リニアモータを個別に制御することで、台車が複数のモータをまたぐ場合でも推力の低下を抑え、滑らかな走行を実現します。


この技術は、モータ個数削減によるコスト低減に加え、直線・曲線を含む柔軟なレール構築を可能にしたことで、生産ラインや物流システムの効率化に大きく貢献します。
また、複数移動体の同時制御や電源の低容量化を実現し、エネルギー効率の向上にも寄与します。
今後は、スマートファクトリーや次世代搬送機器などへの適用が検討されており、産業分野における新たな選択肢として活用が進むことが期待されます。